危険物取扱者乙4の試験を初めて受験します。通信教育はお金がかかるから、できれば独学で勉強したい。でも、どうやって独学での勉強方法したらいいのかな?
本記事では、あなたのこんな悩みを解決していきます。
独学での試験勉強のコツをに加えて、試験当日の心構えや合格後の免状の申請方法についてもひと通り解説しますね。
2021年に危険物取扱者乙種4類の試験を受験し、1回目の受験で無事に合格しました。
最後まで読んで頂き、これからのあなたの試験勉強の参考になれば幸いです。
「やっぱり独学は無理かも・・・」という場合のために、
この記事の最後に、危険物乙4の通信講座を扱っている記事もあわせて紹介しておきます。
危険物取扱者乙4の勉強方法のコツと注意点
まず、最初に結論をまとめます。
- 合格するかどうかは自分の勉強量しだい。ひたすらテキストの単語を暗記する。
- 電子書籍では暗記用のアプリを使うと便利。
- 参考書(テキスト)は1冊で十分、あれもこれもと浮気しない。
- 1度間違えた問題は2度と間違わないように心掛ける。
- 解答が終わったら、必ず1回は見直しをする。
各ポイントについては、次の章以降で説明します。
危険物取扱者 乙種4類(乙4)とは
この資格を持っていると、身近なところだと、ガソリンスタンドで扱うガソリン、灯油、軽油といった第4類の引火性液体の取り扱いおよび立ち会いができるようになります。
受験申請は以下のサイトからインターネットで電子申請するだけです。
試験科目と合格基準
危険物取扱者乙4の試験科目
危険物取扱者乙4は、ガソリン、灯油、軽油といった第4類の引火性液体の取り扱いおよび立ち会いための免状です。
当然そのため、これらの引火性液体に関する問題が出題されます。
問題数は合計35問、試験時間は1時間45分です。
危険物取扱者乙4の合格基準と合格率
つまり、各科目とも60%以上の正答率でよいので、そこまで難易度は高くないと言えます。
合格率も各種サイトで紹介されていますが、平均すると30~40%前後です。
数字だけ見ると10人受けて3, 4人しか受からないのですが、個人的にはこの数字はほとんど意味が無いと考えてます。
なぜなら、高校や大学受験のような定員は無いからです。
仮に、4人の定員に対して10人が受験する場合、いくら自分が頑張っても、他の人がそれ以上に勉強すれば、上位4人に入れないかもしれません。
一方、危険物取扱者の試験では、しっかり勉強して上記の合格基準を満たせば、極端な話、100%全員合格できます。
結局、合格するかしないかは自分の勉強量しだい、ということになります。
試験勉強に使用したツール
勉強に使用した参考書
私が使用した参考書は「試験にココが出る!乙種第4類危険物取扱者 教科書+実践問題」です。
要点が比較的よくまとまっており、これ1冊で十分でした。
基本的にここにある重要事項の暗記と、他の過去問を解くだけでした。
ちなみに、このテキストの電子書籍版(Kindle)を購入しました。
電子書籍を選択したのは、参考書を持ち歩く必要が無いことと、すき間時間にiPhoneを取り出して勉強することができるためです。
もしiPad等のタブレット端末をもっていれば、その方が画面が大きいのでより勉強しやすいでしょう。
大事なことは、一度決めたテキストを最後までやり抜くことです。
テキストは1冊で十分、やっぱりこっちの方が良さそう、と浮気するのはお金と時間のムダです。
電子書籍の勉強で使えるアプリ
ここでは、電子書籍のテキストを使用して勉強するときに使えるアプリを3つ紹介します。
(電子書籍ではなく、紙のテキストを使う場合は読み飛ばしてください。)
Kindle
言わずと知れたAmazonの電子書籍用のアプリです。
iPhoneのブックストアでもいいのですが、Kindleの方が若干安いことが多いので、私はこちらを使用しています。
(ただ、iPhoneではアプリから直接書籍を購入できず、Safari等のブラウザから購入する必要があるのは少し面倒ですが・・・)
暗記マーカー
任意の暗記したい部分をマーカーで目隠しすることができます。
隠した部分をタップして、正解か不正解かを選択することで、正答率に応じて色が変化します。
正答率が悪いほど赤く表示されますので、どの部分が覚えるのが苦手としているかが一目瞭然でわかります。
Kindle上で直接このソフトは使えませんので、参考書を開いた状態で一旦画面をキャプチャして画像として保存し、暗記マーカーのソフトで保存したページの画像を読み込んでから使います。
GoodNotes5
過去問や模擬試験を解いた後に、不正解だったところを参考書で見返すことが多いと思います。
その際に、不正解だった項目を集めたノートを作成して覚えなおすことで、次回に同様な問題が出題されたときに、同じミスを防ぐことができます。
そのような自分のノートを作成するときにGoodNotes5は非常に便利です。
Kindle上でキャプチャした画像を取り込むのですが、その上にマーカーで重要な部分に線を引いたり、ペンでコメントを書き込むことも可能です。
危険物取扱者乙4の勉強方法
試験勉強の時間と配分の目安
試験勉強にかかる時間は、あなたの気になることのひとつではないでしょうか。
なぜなら、できるだけ短時間で合格したい、という心理がはたらくからです。
その気持ちはよくわかりますが、残念ながら合格に近道はありません。
試験時間はひとそれぞれですが、1日1~2時間として、だいたい以下の時間がひとつの目安になるでしょう。
一通り勉強するとなると、だいたい2~3か月ぐらいが目安になると思います。
もちろん、1日あたりの勉強時間をより確保できれば、1か月ぐらいでも可能とは思われます。
危険物取扱者乙4の試験は暗記がほとんどですが、基礎的な物理及び基礎的な化学だけは少し異なります。
高校で習う物理化学の公式を覚えて、簡単な計算が必要となります。
上記の勉強時間の目安の紹介で、筆記の基礎的な物理及び基礎的な化学を最後にしたのはそのためです。
例えば、高校の物理化学の知識がまだ頭に残っている人は簡単な復習で済みます。
一方、全く知識が無いとイチから基礎を勉強しなくてはならず、余計に時間をみておく必要があります。
試験勉強のポイント
どの試験の勉強にも共通することですが、同じ問題を二度間違わないようにするということを強く意識する必要が有ります。
特に、危険物取扱者乙4の試験は暗記が8割以上を占めるので、ひたすら暗記するしかありません。
以下はその一例です。
・申請事項に関する手続きと申請先
許可・承認・検査・認可のどれに当てはまるかの問いは頻繁に出る設問のひとつです。
申請先は、仮貯蔵・仮取扱いのみ所轄消防庁または消防署長で、それ以外は市町村長等です。
・消火剤の効果と適応火災
各消火剤の種類のもつ消火効果(冷却・窒息・負触媒)と適応火災(普通・油・電気)の組み合わせもよく出ますので、下の表ごと丸暗記が必要です。
・引火点
各危険物の種類の引火点の違いは必ず覚えておきましょう。
・金属のイオン化傾向
これは基礎的な化学の問題でよく使います。
これを知らないと解けない問題もよく出ますので、語呂合わせで覚えておきましょう。
Li K Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Na H2 Cu Hg Ag Pt Au
そもそも、各記号がどういう名前かわからない人もいるかもしれませんので、参考までに下の表にまとめておきます。
元素記号 | 名前 | 語呂合わせ |
Li | リチウム | リッチに |
K | カリウム | 貸そう |
Ca | カルシウム | か |
Na | ナトリウム | な |
Mg | マグネシウム | ま |
Al | アルミニウム | あ |
Zn | あえん(亜鉛) | あ |
Fe | てつ(鉄) | て |
Ni | ニッケル | に |
Sn | すず(錫) | すん |
Pb | なまり(鉛) | な |
(H2) | ヒドロ(水素)※非金属 | ひ |
Cu | どう(銅) | ど |
Hg | すいぎん(水銀) | す |
Ag | ぎん(銀) | ぎる |
Pt | はっきん(白金) | 借 |
Au | きん(金) | 金 |
当然、ここで紹介したもの以外の問題も試験に出ます。
購入した参考書(1冊でOK)をまんべんなく勉強するようにしてください。
試験前はひたすら練習問題を解く
一通り勉強が終わったら、あとはひたすら過去問と予想問題を解きます。
ここで重要なことは、やはり間違った問題は2度と間違わないように復習、メモをすることです。
予想問題はネットで検索すれば無料のものがみつかります。
私は過去問.comのウェブサイトを利用していましたので、参考までに下にリンクを貼っておきます。
危険物取扱者試験過去問題集[乙4](過去問.comウェブサイトより)
試験当日の心構え
試験開始までの時間
東京都の消防試験研究センター中央試験センターで受験しました。
居住地に関わらず、日程さえ合えば、全国どの都道府県でも受験可能です。
消防試験研究センター中央試験センターは、京王線の笹塚駅で降りて南口から徒歩10分程度のところに有ります。
試験会場の中には参考書は持ち込めるので、席について直前まで見直すことが可能です。
ただし、スマートフォンは電源を切るように言われますので、電子書籍で参考書を購入した場合は、試験会場の前の椅子で見直すことになります。
試験開始から退出するまで
試験時間は120分間ありますが、35分程度を過ぎたぐらいで途中退出することができます。
実際に結構時間が余ると思いますので、終わった人から退出していきます。
ただ、ここであせらずにゆっくりと見直しをしましょう。
実際に私も3回見直して120分間目一杯使いましたが、その間に2問ほど修正しました。
問題数が少ないため、1問でもミスをするとそれが致命傷となる危険性が有ります。
確かに、見直し作業は少なからずおっくうです。
ただ、うっかりミスで不正解になるのは非常にもったいないことですよね。
面倒ですが、必ず一回は見直しをするようにしましょう。
見直しが終わったら、試験問題と解答用紙を持って退出します。
退出する際に、合格した場合の免状申請用の書類等一式を渡されますので、試験結果の通知が届くまで保管しておきます。
合格通知と免状申請
試験結果の通知が郵送されますが、事前に以下の消防試験研究センターのホームページで合格者の受験番号を検索することができます。
その後、試験結果通知書と免状交付申請書が届きます。
結果通知書には正答率も記載されています。(私の場合は35問中1問不正解でした。)
郵送で申請する場合は、基本的には以下の3点(既得免状がある人は4点)を指定された封筒に入れて簡易書留で送付します(440円)。
その領収証書と交付申請書、また切手を貼った返送用封筒を送付すれば、後日、晴れて免状が手元に届くことになります。
危険物取扱者乙4の勉強方法のまとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまで独学での試験勉強の方法について解説してきましたが、改めてコツと注意点をまとめましょう。
これから試験勉強を始めようとされるあなたにとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
もし、あなたがここまで読んで、
やっぱり通信講座の方が自分には合っているかも。
独学で失敗したくもないし・・・
というふうに思うかもしれません。
その場合は、別の記事で危険物取扱者乙4を扱っている通信講座を5社比較しています。
興味のある方は、下の記事も参考にしてみてください。
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